マンション売却を考える前に知っておくことを不動産鑑定士が教えます

不動産売却にはどんな費用がかかる?税金含めすべてを知りたい!

 

一生のうちに多くの人が一度は経験するのが「不動産売却」。

多くは子供の成長にあわせたマイホーム買い替えなどのタイミングで、不動産を売却して新しい家を購入するいわゆる「リハウス」することになったというパターンがほとんどです。

しかし、不動産売却にかかる「諸費用」について、ある程度心積もりをしておかないと、意外な高額費用にショックを受けてしまうことも。
ここでは、不動産売却にかかる基本的な費用について、税金を含め、ご説明させていただきます。

不動産売却にかかる基本的な費用とは?

仲介手数料

通常不動産を売却するときには、不動産業者に仲介を依頼します。無事売買契約が成立した後に、不動産業者に支払う手数料が「仲介手数料」です。
仲介手数料額は上限が定められており、たとえば取引額400万円を超える金額の場合は取引額の3%以内となっています。

抵当権抹消費用

住宅ローンが完済している場合は抵当権の抹消を行う必要があります。司法書士などに依頼する場合は報酬を支払う必要があります。
住宅ローン残債がある場合は抹消登記の登録免許税が必要となります。

不動産売買契約書の印紙税

不動産の売買契約書には契約書に記載されている金額に応じた印紙を貼付する必要があります。
たとえば売買契約書に必要な収入印紙代は、1,000万円以上5,000万円以下の場合は額面1万円の印紙が必要となります。

修繕費用(インスペクション実行後)

売却する不動産の条件によって変わりますが、修繕費用が発生する場合があります。
特に留意したいのがインスペクション実行後に見つかった瑕疵の修繕についてです。
2018年4月1日施行の「宅地建物取引業法の改正を受け、売買契約時に不動産業者は「インスペクション(中古住宅の診断)」斡旋、実施以降確認が義務づけられました。
売主にとっては、売買前に建物の瑕疵を把握できるので売却後のトラブルを回避することができるメリットがあります。しかし、その一方高額な修繕費が必要な瑕疵が見つかることも考えられ、修繕コストが大きくのしかかる可能性があります。
また、瑕疵保険に入るならその費用の負担もあります。
瑕疵保険検査機関の検査コストが平均的な二階建て木造一戸建ての場合で2~3万円が相場となっています。

解体費用

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すでに老朽化した家屋があり、瑕疵責任リスクを回避するため、更地にしてから売却するつもりなら解体費用が発生します。

不動産売却にかかる税金

不動産売却によって利益(譲渡所得)があった場合、所得税と住民税が課税されます。
譲渡所得への課税税率は、所有期間に応じて下がる仕組みになっていて、5年ごとに課税率がダウンすると覚えておきましょう。

不動産売却にかかるその他の費用

売り出し前の内覧に備えて行うホームクリーニング代、新居への引越し費用、不要品の処分費用など、かかる費用はケースバイケースです。

予想以上に不動産売却費用が高い!対策はある?

不動産売却に必要となる諸費用を積み上げてゆくと、思いのほか高額になって慌てた、という方も多いのではないでしょうか?
不動産売却にかかる様々な費用を少しでも減らしたい、と考えるのが自然な流れです。
ここでは、不動産売却費用を節約するために有効な対策について考えてみました。

不動産売却は原則5年待つ!「譲渡所得」課税軽減を狙う

不動産売却益となる「譲渡所得」は「譲渡価額 -(取得費+譲渡費用)- 特別控除額」で計算されます。
この譲渡所得にかかる税金負担を軽くするには、「5年待つ」ことが得策です。
税率は所有期間の長さに応じて下がる仕組みになっていて、譲渡所得の税率が下がる「5年オーバー」のタイミングで売却すると税負担が楽になります。
例えば5年以内なら「短期譲渡所得として所得税30%住民税9%」が課税されますが、5年以上経過すると「長期譲渡所得として所得税15%住民税5%」にまでダウンします。
すなわち譲渡所得が1千万円となるケースの場合、5年以内なら390万円の税金を支払うところが5年以上経過した後なら約半分の200万円ですみます。
さらに10年以上経過すると、譲渡所得6千万円までの税率であれば14%まで下がります。

業者からの相見積もりを取る

解体費用やハウスクリーニングなどのコストは、できるだけ相見積もりを取り、少しでも安い業者を探す手間を省かないようにしましょう。
不動産業者の紹介だけに頼って、みすみす割高な料金を支払う羽目になった、という事態は避けたいものです。

不動産売却には売却にかかる諸費用を見越しておこう!

今回ご説明したように不動産売却にかかる諸費用は多岐に渡り、場合によっては予想を超えて高額となる可能性があります。
ある程度コスト計算をして必要な費用の心積もりをしておかないと、新居の購入計画にも影響を及ぼす恐れがあります。
不動産売却において最大限の利益確保を狙うなら、売却計画段階でしっかりとかかる費用についてもプランニングしておくことが、不動産売却成功の秘訣なのです。

不動産を売却する際、不動産会社が買い取るケースは実は珍しいのです。
「安く不動産を買い取ってから高く売ることによって儲けている」というようなイメージを不動産会社に抱いている人も多いです。

ですが、不動産を抱えているというのは不動産屋にとってもリスクのある行為であり、不動産を売却する個人などにとっても時間をかけてでも少しでも高く売りたいという想いは強く、双方の利益になりません。

そこで多く用いられているのが「媒介」という手段です。

不動産売却で重要なその媒介契約についてご紹介します。

1. 媒介契約とは需要と供給を組み合わすシステム

媒介契約とは不動産を売却したい人と不動産が欲しい人を繋ぎ合わせ、その販売契約を成立させることで、報酬や媒介手数料を得るというものです。
宅地建物取引業法によってサービス内容や報酬、媒介手数料などを全て記載する媒介契約書というものを作成して予め契約を結ぶよう定められているため、その媒介契約書を作成する際に、売却する側にとって有利になる内容になるようにするのがポイントです。

1-1. レインズを使ってマッチングをする

媒介契約を不動産会社と結んで最も有利になることは、レインズに売却案件として登録されることです。

レインズとは何か?

それは不動産流通機構という法人が大きく関わっています。

不動産流通機構とは、宅地建物取引業法において、「宅地及び建物の取引の適正の確保及び流通の円滑化を目的とする一般社団法人又は一般財団法人」と定義されており、東日本、中部、近畿、西日本に分けられ、4つあります。
簡単にいうと、不動産業界の親玉のような法人です。

レインズとは、その不動産流通機構によって作られたコンピューターネットワークシステムであり、不動産関係者の不動産情報交換の場として提供されています。

多くの場合、不動産会社はレインズに物件を登録して、物件や買い手についてリサーチします。売却物件としてレインズに載ると、様々な人がその物件について購入を模索できるようになるのです。

また、レインズに登録されると登録証明書が発行され、不動産所有者に渡す義務があります。そのため、レインズに登録されたことは確実に知ることができます。

1-2. 来客に紹介して契約を成立させる方法もある

不動産会社は不動産を売却する際には基本的にレインズを使って買い手を見つけ、その買い手がレインズに登録している不動産会社に連絡を取って媒介契約を結ぶことが多いです。

昔ながらの手段で、お店に来たお客さんに不動産を紹介して、それで媒介契約が成立することもありますし、広告を使って宣伝するなど、レインズを使わないで媒介契約を成立させることもあります。

2. 専任媒介と一般媒介の違いについて

媒介契約には専任媒介と一般媒介の2種類があります。もっと詳しくいうと、専属専任媒介契約という専任媒介をより強化したものもあるのですが、この2種類の媒介契約について違いを紹介していきます。

1-1. 専任媒介とは不動産屋に全てを預ける媒介

専任媒介は、不動産売却に関して、不動産会社1社とだけ契約をするというものです。破ると違約金が発生します。媒介契約を結んだ後に自分で売却相手を見つけてしまった場合でも、それまでに不動産会社が使った費用を請求されます。

また、専任媒介には報告義務というのも存在します。2週間に1度、販売に関しての状況がどうなっているのか報告する義務があります。

媒介契約書を結んだ7日以内にレインズに登録する義務もありますので、レインズについて不動産会社が積極的に使用することになります。

専属専任媒介契約はその数字が違うだけです。自己売却をしてしまった時は、費用ではなく違約金を請求するなどより強固なものになります。報告義務も1週間に1度となり、媒介契約書を結んだ5日以内にレインズに登録する義務があります。

1-2. 一般媒介とは制約が少ない媒介

一般媒介では、複数の不動産会社に登録できます。自分で買主を見つけることも自由に行って良いことになっており、自由度が高いです。
不動産会社に報告義務はありませんし、レインズへの登録義務もありませんが、本人が希望すればレインズに登録することもできます。
レインズに登録しなければ不動産についての情報も入手できず、あまり不動産会社に登録する意味はないので、特に特別な理由がなければ、レインズに登録をする契約は結ぶべきです。

また、契約の際に「明示型」と「非明示型」を選ぶことができます。これは「今、この会社とこの会社と契約を結んでいます」と不動産会社に報告する義務がある契約であるのか、それを隠して契約するのかというものです。
競争意欲を引き立てて、高く不動産売却をしてもらおうと「明示型」にするのもありです。また、「あんな大手には勝てないな」と不動産売却への意欲を失くすかもしれないと考えれば「非明示型」にするなどすることもできます。
状況によって使い分けができるのです。

1-3. 違いについての比較するとこうなる

専任媒介は会社主導による制約が強いですが、一般媒介は個人主導による側面が強いです。この会社に力入れて不動産売却をして欲しいと思うのならば、専任媒介をするべきです。逆に競争させたり自分でも探したりして、納得いく値で不動産売却をしたいと自分でも行動力を使って探せる人は一般媒介の方がいいでしょう。

会社に預けるか?
個人でも動いて探す行動力と時間があって自分でやれる部分はやりたいか?

その選択肢のどちらを選ぶかが大きな違いとなるでしょう。
性質上、その選択肢は専任媒介か一般媒介では、どちらか1つしか選べません。

3. 専任媒介と一般媒介のメリットとデメリットとは

契約が2種類あるということは、それぞれにメリットとデメリットがあるということです。自分の状況に応じたいい所とりをするには、それぞれのメリットとデメリットを知っておかなければいけません。それぞれ紹介していき、自分に合った方を選ぶべきです。

1-1. 専任媒介のメリットは安心感

不動産会社に行くと、一般的に専任媒介を勧められます。
会社1社にしか登録できず、成功できれば成功報酬を受け取れることが確実なため、会社にとってメリットは確実に専任媒介にあります。

だからといって、専任媒介がお客にとってもメリットがないわけではありません。
専任媒介には様々なメリットがあります。

まず、成功報酬目当てに不動産会社は不動産売却に積極的に取り組みます。一般媒介の契約よりも必ず優先して買い手を探す努力をします。そのため、一般媒介よりも早く契約が決まることが多いです。

広告を出して、買い手を探してくれるなどの努力もしてくれます。
何よりのメリットは、そこに不動産売却に関した専門の知識を持った営業マンがついているということです。
もちろん、営業マンも真面目な人もいれば不真面目な人もいます。話してみて真摯に対応してくれそうな営業マンだと感じれば、その知識をフルに使って、下手に自分で探すよりも高額で不動産売却ができる可能性があります。

また、専任媒介には一定期間内に売れなかった場合は、不動産売却を不動産会社が行い、買い取ってくれるなどの様々なお得なサービスを実施しているところが多いです。

「安心感があって、早く売れる」
それは専任媒介の大きなメリットですね。

1-2. 一般媒介のメリットは売却値段をより上げる要素があること

一般媒介は人気案件の不動産売却をする時に便利です。都市部、駅近、その他人気要素がある不動産売却だとこちらから探さなくても不動産会社に足を運んだ人が「買いたい」と言ってきてくれます。

そして、沢山の不動産会社に登録していることを知っている不動産会社はそうしたお客さんにより高い値段で不動産を買い取ってくれるように説得し、不動産売却をする方からしてみればそうした競争の中から一番高い買い手を選ぶことができます。
1社独占の契約でないため、様々な金額を見ることができるのです。
また、1社に任せて不当に不動産売却額を下げられる心配もありません。

また、今ではネットで自由に買い手を見つけることもできますので、「自分で見つけた値段よりも、いい値がついたら不動産売却をしよう」という軽い気持ちで契約をすることができます。
地域密着型のジモディーに販売情報を載せる。
SUUMOなどの不動産サイトに登録する。
個人物件を仲介するe-物件情報などに登録する。
色々な不動産売却の方法があります。
また、親戚に交渉できる人がいれば、その交渉と並行しながら不動産会社の方で買い手を探してくれますし、一般媒介でついた値段と比較することもできます。

不動産の価値が上がる要素など特定の条件があれば、一般媒介にすることによって、買い手が出す金額は大きく変動しますので、様々な情報を得ることができるというメリットもあります。

1-3. 状況に応じたそれぞれのデメリットがある

では、デメリットはどうでしょうか?
専任媒介にも一般媒介にも状況に応じたデメリットがあります。

専任媒介の場合は、やはり開かれた環境ではないということです。
悪い不動産会社に当たってしまうと、いつまでも営業してもらえず、不動産売却が成立したとしても不当に安いなどトラブルが起こる可能性があります。
不動産会社に勤める営業マンの見極めは非常に大切です。
1社のみしか契約ができないため、その1社が良い不動産会社でないと、不動産売却をする側の負担が大きくなります。

一般媒介の最大のデメリットは、報告義務がないことです。
不動産会社が販売状況を報告する義務がないため、販売状況を知ることができず、不動産売却においてどのように活動しているのかわかりません。
また、レインズに登録しないと、人気物件でない限り、買い手はなかなか見つかりづらいという現状もあります。
自分で買い手を探せると言っても、不動産に関する法律などの知識がないとトラブルになることも多く、そうしたリスクを含んだ上での不動産売却を行う必要があります。
人気のない物件を一般媒介で任せると、競合性も生まれず、逆に低価格での不動産売却になってしまう可能性もあります。
また、買い手が見つかる時間は専任媒介に比べてかなりかかります。

まとめ

不動産売却で専任媒介を選ぶにせよ、一般媒介を選ぶにせよ、不動産会社がどう動いてくれるかというのは非常に大切です。その上で、自分の不動産に合った媒介契約を選ぶことによって大きな利潤へと繋がります。
自分が持っている不動産に合わせた不動産売却のスタイルで選んでください。

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